別売インソールには 要注意!
うちのような小さな個人店にも 一日に1人は 靴の相談で来店される。
大方が 指横があたる 指先が痛い等 靴が窮屈なんだと言う相談だ。
実は それらの靴の半数以上が 別売インソールが入っている。
これが 曲者でなのである。
最近よく見かけるのが 靴を決めた後に 当然の如く別売インソールに交換を勧める店だ。
”元々の物は安物だから 高が良い中敷きに変えましょう~ ”てな 売り込みだ。
これは順序が逆だ。
インソールに拘るならば 別売インソールを選んでから そのインソールを入れて靴選びをするべきだ。
とは言っても 元々入っているインソールは 廃棄するような雑な物では無い
メーカーがその靴用に ヒールカップ位置・くるぶしポケット位置等を シッカリ考えてセットした物で 靴に合った物だ。
その靴は 最初から入っているインソールで完成品だ
そこに 厚みの異なる 別売インソールに交換することによって 別の靴になってしまう。
まずは 元々のインソールで靴を履き 靴が慣れてきた上で なおかつ不都合を感じてから 新たに別売インソールに交換するべきだ。
理由: < 別売インソールを入れると 靴が窮屈になる >
☆ 別売中敷きは 相対的に厚みがあり それを入れることによって 最低ワンサイズは小さくなり 窮屈になる
常日頃 靴の幅広げを 依頼される方の半数は 靴に この別売インソールが入っている
コレを 元のインソールに戻すだけで 靴の問題が一瞬にして解消する。
実際 作業代金がもらえないのだ。
相談料をもらいたい時がある。
☆ インソールを勧める店の 大きく見落としている物は 靴の構造がある
それはヒールカップの高さ。
これは 靴に置いて心臓部当たるような大事な部分で 踵の骨部をどうフィットさすか 踵をどう守るかの 靴の重要部分だ
全体重を支えている踵骨の保持は靴の生命線。
元々のインソールに比べて 別売物は 総じて厚みが倍近くあり それに交換する事により 踵位置が上がり ヒールカップから踵が上にずれてしまう。
踵のホールド力が落ち 踵が カパカパしまう。
靴を台無しにするのだ
ショップ側は ”足裏がピッタリするでしょ!” などと言うが いくら足裏がピッタリしても 肝心のヒールカップが踵骨の安定を守ってくれなくなっている。
踝くるぶしポケット
靴にも踝ポケットが有り ぶ厚い中敷きを入れると 足位置が上に上がり 踝が踝ポケットから上にズレて 思わぬ痛みに繋がる。
シューフィッターの私からすると 中敷きをむやみに勧めるショップは ”靴の事わかってんのかい?!” 靴への見識を疑う
そもそも 靴には それぞれ深さのヒールカップがあり 品番に応じてヒールカップの深さが変わっている
インソールもその靴用にセットされている。
それを無視して 何でもかんでも 別売インソールに変えるのは 愚策としか言えない 。
たぶん インソールを強く勧めるショップさん・人は 足裏だけに注意を払い 足と靴を 相対的に見ていないのだ。
☆更に 底にプラスチックが貼ってあるインソールには注意!
持ち込み相談靴の中には このタイプが多い、何故かプラスチック板が貼ってあり 床に叩くとカチカチと音がしてかなり硬い、こんな硬い物を足裏に敷いたら 腰・膝に悪いに決まっている。
少し考えてもらいたいものだ
別売インソールに交換は 十分に注意してもらいたい。
特にLOWカット靴は 上記の理由で 厚みのある別売インソール交換は 本当にNGだ。 何故?この店はインソールを勧めてくるのか?? 店側の意図をしっかり見極めるのが大事だ
+売り上げチャリン~商法だ・
どうしても別売インソールに拘る場合は インソールを持ち込み そのインソールを入れて 靴選びをされるのが良い その場合でもインソールは 3000円ぐらいで十分だ。高いから良いと言う事はない。